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体験者レポート 永住田舎暮らし

農作業に日々挑戦しています

 
「自分で何かをやっていきたい!!」と将来を考えた時に“仕事としての農業”をやろうと思い、大阪から津山への移住を決意したという西田さん。現在は旧勝北町の気候、風土を利用して農業を始めました。移住されて約1年…こちらでの生活をどう感じているのかお話を伺ってきました。

津山での生活をしようと思ったのはなぜですか?
『農 業をやろう!!じゃあ、どこの土地がいいのか…となって、和歌山県か岡山県かって候補があったんですよね。それで、岡山県の方が天候も安定していて、地震 も少なく、災害も少ないと言うことで岡山県に決めました。それで、自然と暮らす株式会社さんに行って、この家がたまたま見つかったんですよね。』

ご主人がカーロとアレックスを呼ぶと・・しっぽを振ってあらわれました

ご主人がカーロとアレックスを呼ぶと・・しっぽを振ってあらわれました

こちらの物件の決め手は?
『大型犬と超大型犬を飼っているのでより住みやすい環境を第1にあげて探していました。ここは飼いやすい間取りでしたし、おばあさんもいるので病院の環境などがそろっているところも良かったですね。』

実際に田舎暮らしをしてみてどうですか?
『う~ん、田舎暮らしをしているという感覚がないんですよ。歩いて2~3分の所にコメリがあって、車で30分もあれば大型スーパーのはしごもできますから。家もオール電化で完全下水道完備ですし。みなさんがテレビでイメージされている“田舎暮らし”ではないですね~』

近所付き合いはどうですか?
『ま わりの方も農業をされている方が多く、若い人が農業をするんだ!と喜んでくださっていて、“自分たちもやる気になった”と言ってくださったり、いろいろ教 えてくれたり、本当によくしてくださるんですよ。なので、苦労は何もないですね~。町内会の活動も農業中心だったり、回覧板などに野菜の種の注文などがあ ることには驚きました。驚いたと言えば…例えば町内会での草刈り作業の時、「持ち物“草刈り機”」が普通なことですね。向こう(大阪)では、あってもス コップとか小さいカマだったので。やっぱりこっちで生活するには草刈り機ぐらいは使えるようになっとかんとな~って思いました。他にも「持ち物“チェン ソー”」にも驚きました(笑)』

 農業道具がテントの中にたくさんありました

農業道具がテントの中にたくさんありました

この家は土台がすっごいしっかりしてたのがよかったなって思います。

家は古民家をリフォームをされたとのことですが・・・
『自分で改修したのと建設業者さんに発注したのとで、だいたい半年かけてリフォームしましたね。できるところは自分でリフォームしようと思ったので、大阪とここを行ったり来たりしながらの作業でした。』

 ご主人がリフォームした廊下

ご主人がリフォームした廊下

どの程度ご自分で改修されたんですか?
『部屋の2つ3つの内装は全部自分でしました。ベニヤ板をはがして、杉板をはったり。壁を塗ったり、押し入れは内張りからしていったんですよ。(今座っている)ここも畳の下にベニヤ板が入っているんですけど、むしくいがあるところの板をかえたりしてます。』

材料とかはどうされたんですか?
『材料はホームセンターに2トントラックで買い付けにいったりしましたね。大きい木を買って切って使ったり。なるべく安くあげるために工夫しました。』

リフォームする際に大変だったことはありますか?
『今 は細かい作業部屋として使っている場所をなおす時に、最初臭くて入れなかったぐらいなんですよ。そういう意味では、そこが一番大変だったかも。それにツバ メの巣窟で…20個ぐらいはあったんじゃないかな。まずは、そのにおいや汚れを高圧洗浄機を使って洗って、壁の板張りをして、壁を塗ってという感じでなお していきました。そういえば、そこからリフォームを始めたんだった(笑)』

リフォームした所で気に入ってるところはどこですか?
『お 風呂は気にいってますね。水回りは建設業者さんにお願いしたんですけど、ここも入れないほどひどかったのをユニットバスにしてもらったんですよ。建設業者 さんも親身になってくれたので助かりました。自分でなおした所では家財物置き場として使っているところかな。ここは、ネズミ小屋状態だったんですよね。そ こを分解してバラバラにして、スギ板はってなおしました。』

2人で協力して大好きな農業を・・・

野菜を出荷されているとのことですが、どんな物を作っているのですか?
『主 にきゅうりとネギ、枝豆を作っています。きゅうりの時は、薬撒きの時期を知らなかったから家庭菜園程度では来なかった虫がきてやられちゃったんですよね。 それで、結局6割から7割ぐらいしか取れなかったっていう失敗をしました。でも、その失敗があったからこそ枝豆の時にいかされて逆に他の方より多くとれた ぐらいなんですよ。後、最近は里芋ですね。』

広大なネギ畑

広大なネギ畑

お酒のお供に・・・

お酒のお供に・・・

玄関先に立派な里芋がありました

玄関先に立派な里芋がありました

玄関先にあった里芋、りっぱですよね
『あれでもまだ1/4のしか掘れてないんですよ。どういう風な形で出荷すればいいのか、またJA勝英さんに聞いてみないとね~って話している状態です。』

 

 

農業をしていて大変だったことや困ったことはありますか?
『やっ ぱり荒れ地を畑にする作業が一番大変でしたね。元々田んぼだった土地なので粘土質でどろどろ…そこを機械を使ってなおしていったんですよ。困るといえば、 機械代がかかることですね。大きいもので言えばトラクターが4台、ユンボ2台などを買ったんですけど、なるべくお金を使わないように中古品やインターネッ トで探して、なんとか使えるようになおして使ってます。』

トビが一休みしています

トビが一休みしています

逆に楽しいと感じることはどんな時ですか?
『自分たちで考えて、計画どおり動いたことが、成果として目に見えてくることですね。野菜が育って大きくなる姿をみたり、その野菜を人に食べてもらえるのも幸せです。後、畑を耕していたらトビがとんできたり、イタチがはしってたり、そういう面でも楽しんでますね。』

最近では珍しい黄スイカ

最近では珍しい黄スイカ

これから作ってみたい作物はありますか?
『今は試しにいろいろやってみよう!とやりながら考えている部分があって、1年経ったら大体の計画がたてれるので、これから新たに何かというよりも、今年作った作物をより効率よく作るかをまずは考えています。』

肉厚がありそうなパプリカですね

肉厚がありそうなパプリカですね

立派なメロンですね!

立派なメロンですね!

作業した後に那岐山を眺めながらビールを飲むのが一番楽しいんです!

こんな眺めの良いところで仕事終わりの一杯は最高ですよね

こんな眺めの良いところで仕事終わりの一杯は最高ですよね

これからは第2の人生を楽しみたいです。

これからの夢や目標はありますか?
『農業で食べていけるようになって、野菜農家として成功したいですね。』

将来、田舎暮らしをしようと考えている人にアドバイスはありますか?
『田 舎暮らしといっても快適な田舎暮らしを送りたい人、農業のためにくる人それぞれいると思いますし、それによって状況が変わってくると思います。だから、何 のために田舎に住むのか、田舎で何をやっていくかなど目的をしっかり決めた方がいいと思います。それと、農業をやりたくて田舎暮らしを始める人は特に強い 意志と体力が必要になってきます。やはり、農業は楽しいばかりでなくしんどい面もあるので、1人ではできないですし、一緒にやってくれる人がいると実感し ました。』

 こちらからの質問に笑顔で答えて下さいました 笑顔が素敵なご夫婦でした

こちらからの質問に笑顔で答えて下さいました
笑顔が素敵なご夫婦でした

今回取材をして一番驚いたことは、西田さんの家の2階にはコンピュータ室があるそうで、家庭内ネットワークで野菜を管理していたり、野菜が病気になった場合 に備え、常に調べていける状態にしているとのこと。「データ農業」という新しい農業の形が生み出されているなと感じました。
最後に西田さんは「ここで生活を始めて都会とは違う生き方ができ、人生を2倍楽しんでいる感じですね」と笑顔で話してくれました。農業離れが進む中、西田さんのような若い方の力は岡山県北の農業界にとっても心強いですね。
これからも美味しい野菜を皆さんに届けてほしいですね。

取材日2010.11.05

 

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