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山暮らし体験レポート 永住利用

念願だった牛飼いの夢を実現!

 
移住した土地で肉用牛の繁殖農家をはじめられた村尾様ご一家。4年ほど前(2014年)に津山市にある元農地の平坦な山林を購入し、住居と牛舎をつくりました。牛と共に生活する現在の暮らしぶりを取材させて頂きました。

◆田舎に住もうと思われた理由は?
ここに来る前は大阪で建設業をやっていたんですが、もともと父は兵庫の但馬の生まれで、幼少期は家業の牛飼いを手伝っていたそうなんです。私(息子さん)はその話を父から聞いて育ち、建設業をやりながらもずっと牛飼いにあこがれがあったんです。父もいずれはまた牛飼いをやりたいという気持ちがあったようで、二人でずっと土地を探していました。

◆この土地はどんなところが良かったんですか?
牛を飼うのに適した土地の条件として父が挙げていたのが、【平坦地】【風通しがよい】【日当りがよい(木陰も必要)】【近隣が離れている】などでした。はじめは大阪から近い兵庫で探していたんですが、価格が高かったり、規制がいろいろあったりとなかなか良い物件がありませんでした。そんなかか自然と暮らすさんのホームページを見つけました。岡山は土地の価格も安く、畜産もわりと盛んなので、印象はよかったです。自然と暮らすさんにはいくつか物件を見させてもらったんですが、最後に連れてきていただいたこの土地は、車を降りた瞬間に「ここだ!」と思いました(お父さん談)。ここはすべての条件を満たしていたんです。この土地に出会うまで10年以上かかりましたよ。

牛舎の様子

牛舎は単管パイプを使って手づくり

子牛に話しかけるお父さん

牛舎の裏は牛の運動場になっている

◆どの建物が住居ですか?
プレハブを住居にしています。リース会社から中古を安く譲ってもらい、自分たちで組み立てました。基礎には松杭を使用しています。以前は父と母の二人で住んでいましたが、現在は私(息子さん)も一緒に住んでいます。広さは12畳あり、3人で寝るには十分な広さですよ。

◆電気・ガス・水道は?
電気は最初に引いてもらいました。ガスはないので、その代わりにIH調理器やカセットコンロ、七輪などを必要に応じて使い分けて調理しています。水は水道管が近くまで来ていないので、井戸を掘りました。業者には頼まずに重機で下に掘り進んで行ったんですが、途中で硬い岩盤が出てきて重機でも歯が立たず、削岩機を借りてきて岩盤を掘ったりしていろいろ苦労しましたよ。最終的に8m掘ったところで水が出ました。

◆トイレやお風呂はどうされていますか?
トイレは家の横に設置した仮設トイレを使っています。たまった排泄物は自分で汲み取り、畑にまいています。お風呂はいま作っていて、現在のところはタライで行水をしています。牛の飲み水は井戸水を温めてあげるんですが、そのお湯を行水にも使っているので一石二鳥なんです。

水は井戸水を使用

牛の飲み水を温める五右衛門風呂

製作中のお風呂

現在、お風呂はこのタライで行水している

◆この暮らしで苦労していることはありますか?
水ですね。井戸は住居や牛舎がある土地よりも低い所にあるんです。高低差が結構あるのでかなり大きなポンプじゃないと吸い上げるのは難しいみたいなので、井戸水はタンクに汲んできて運搬車でここまで運んできています。人間だけではなくて牛の飲み水も井戸水でまかなっているので、運搬するだけでも手間がかかるんですよ。雨水もタンクに貯水して洗い物などに使っていますが、大量に水を使う洗濯は頻繁にはできません。自由に好きなだけ水が使える環境が理想ですね。

井戸水をタンクに入れて運搬車で運ぶ

雨水も有効利用

◆近隣との交流はありますか?
自治会にも参加していますが、ほかにも老人会や婦人会、桜会というのにも参加しているので、いろんな世代の方と交流があります。うちは牛のエサを用意するのに他人の土地の草を刈らせてもらうことがあるんですが、地域の方が草刈りできる土地を紹介してくれることもあります。自治会に参加しなければゴミ集積所にゴミを出すこともできませんし、地域の人たちと良い関係を築いていた方がなにかと暮らしやすいと思いますよ。

◆今後の計画は?
現在、子牛も合わせて21頭います。はじめたときは3頭でしたが、市で買ったり、子が生まれたりして、3年でここまで増えました。第一目標だった20頭は達成したので、次は50頭を目指したいですね。将来的にはバーベーキュー施設を作って、ここの牛の肉を提供する飲食業なんかもできたらいいなと思っています。

畑で野菜も栽培

手つかずの土地がまだまだある

◆山暮らしをしたい人に伝えたいことは?
根気よく続ける意志の強さが必要だと思います。自分に合っているかどうかはやってみないとわからないので、やりたいという気持ちがあるならとりあえずはじめてみたらいいと思います。あれこれと欲張らずに、できることからひとつひとつやっていくことが長続きのコツかもしれませんね。

※編集後記※
「私らが子どもの頃はみんなこんな感じでしたから」と、ここでの暮らしぶりを笑顔で話すお母さん。一般的に見たら不便な生活環境をご家族みんなが苦に思うことなく、むしろ楽しんでいらっしゃるように見えました。牛の話をうれしそうに話すお父さんと息子さん。お二人を見ていると、本当に牛が好きな気持ちが伝わってきます。以前営んでいた建設業も休業してしまうほどの熱の入れようです。体調が良くない時でも休むことなく牛の世話は欠かさないというお父さんの姿を見て、息子さんは「尊敬しています」と語っておられました。自分たちの手で一からつくる手づくりの暮らしと牛飼いという家業を協力し合うことで、家族のきずなが深まるのかもしれません。(2018年8月取材)

 

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