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山暮らし体験レポート 永住利用

ブルーシートの家で愛猫たちと自給自足的な生活

 
2016年に長野県から備前市に移住されたAさん。集落のなかの高台の原野で、移住して2年(取材時)がたった今でもいまだ家は作らず、大きなブルーシートをはって猫たちといっしょに住まわれています。どんな暮らしをされているのか取材させて頂きました。

◆この暮らしをしたいと思ったきっかけは?
以前は日本とタイを行き来する生活をしていました。日本ではレストラン関係のリゾートバイトをして、そこで稼いだお金でタイに行って、お金が無くなったらまた日本に帰って来るという生活です。そんなことをしながらも、自給自足的な生活には前から興味があっていつかはやりたいと思っていたんですが、なかなかきっかけがなく15年間同じ生活をしていました。ここに来る前はしばらく長野のレストランで働いていたんですが、職場の人間とうまくいかなくなってしまい、寮を出なければ行けなくなってしまったんです。これが良いきっかけになって、土地を探し始めました。

◆この土地に決めた理由は?
あまりお金もなかったので安い土地が希望でした。はじめは長野で探していましたが値段が高かったですね。いろいろ探していたら自然と暮らすさんのホームページを見つけて、安い物件がたくさんあったので岡山に来ることにしました。どこかに決めてしまおうと思っていたので、物件見学のときは寮も引き払って飼っていた2匹の猫と身のまわりの荷物もすべて持ってきました。家も含めて全部で3ヶ所見せてもらいましたが、値段も安くて平坦も広くて使いやすそうだったのでここに決めました。ドコモの電波が良かったのも決め手でした。

◆家は建てないんですか?
建てようと思いながら簡単に骨組みだけ作って、仮でブルーシートをかけたらこれでもそんなに不便を感じることなく生活できるので、そのまま住んでしまっています。小屋は作りたいという気持ちはあります。もし作るならこの土地にある材料で高床式住居を作りたいと思っています。

テントの骨組みは拾ってきた倒木や竹を使用

ブルーシートの下にはったドームテントが寝室

◆電気・ガス・水道は?
電気は携帯用の折りたたみ式のソーラーパネルを使っています。ネットを見ると12Vの太陽光発電システムをよく見かけますが、電気が必要なのはスマホとタブレット、LED電球くらいなのでそんなに大きなシステムは今のところ必要ないんです。他人の土地ですが裏の山に自由に入ってもよいと言われているので、そこで薪を拾ったり、沢もあるので水はそこでくんでいます。

発電した電気はモバイルバッテリーに充電

夜の明かりはUSB電球

裏山の沢が水場

ドラム缶を使った自作のロケットストーブ

◆お風呂とトイレはどうしていますか?
お風呂はドラム缶の五右衛門風呂です。トイレは大きい方はバケツにして堆肥を作っている場所にまぜています。小はペットボトルにためて水で10倍くらいに薄めて畑にまいています。

◆お仕事はされているんですか?
ここからバイクで30分くらいのところにある老人ホームで調理補助の仕事を週3、4日やっていたんですが、通勤中にバイクで転倒して入院しまして、退院後は一度は職場復帰したんですがまだ身体も本調子ではないし、そろそろ寒くなってきてバイク通勤もつらいので、最近やめてしまいました。これからは以前やっていたリゾートバイトでまた働こうと思っています。でも、猫にエサをあげられなくなるので、それが気がかりです。

野良猫も来るので人間よりも猫の食費の方が髙い

移動手段はスーパーカブ

◆日々どんな暮らしをしていますか?
私はタイにいた時に自動車免許の更新をしなかったので車に乗れないんですよ。ここに来たばかりのころは移動手段が何もなかったので、買い物は近所に週3日来る移動スーパーを利用したり、一日に3便ある市営のバスで買い物に行ったりしていました。その後自転車も使うようになったのですが、仕事もするようになるとそれでは不便なので今年になって原付の免許を取りに行きました。野菜は知り合いに時々いただくので、食料品は米と卵、たまに野菜を買うくらいです。最近まで週3、4日昼間は働いていたので、空いている日に草刈りや畑をやったり、生活の事をいろいろやっているといつの間にか時間が過ぎていってしまいます。

◆地域の付き合いはありますか?
神社の掃除とかゴミ拾い、ほかにも地域の行事あれば積極的に参加しています。ここに住む前は田舎の人間関係は面倒なイメージがあって地域の付き合いはしたくないと思っていたんですが、付き合いをしていると野菜をもらったり、不要物をもらったり助かることもいろいろあるんです。この地区は半分以上が移住者で中には私と同じように自然と暮らすさんの紹介で移住した人もいて、みんな付き合いやすいですよ。

暮らしに必要な道具はひととおりそろっている

山に落ちている倒木を拾って集めている

◆山暮らしをしたい人へ伝えたいことはありますか?
草刈りと野生動物の対策、地元の人との付き合い。これがクリアできれば自分のやりたいように楽しい生活ができると思いますよ。

※編集後記※
今年ちょうど60歳になったというAさん。年齢を感じさせないバイタリティを感じました。地元で働き地域の人たちとも交流したりと、一般社会に溶け込んだ生活をしながらも住んでいるのはブルーシートのテント。「いまはここでの生活を楽しんでいますが、またほかに何か面白いことが出てきたらこの場所をはなれてどこかに行ってしまうこともあるかもしれません」と話していました。型にしばられないいろいろな生活スタイルがあるということを、あらためて感じさせていただきました。(2018年11月取材)

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